剥離のテンションコントロールは野球場で|術者はキャッチャーです

研修医なら知っておこう

【BUYSS labo 01 / Episode 039】

所長
所長

今回は

剥離や術野展開をする際の

テンションコントロールについて解説します

たぴぞう
たぴぞう

ってか

今回のタイトル・・・謎すぎませんか??

↓↓コチラの記事をまだ読んでいない人は、まず目を通しておいてください

テンションをかける目的は?

メス、電気メス、剪刀など
いわゆる刃物を使って 切開や剥離を行う際に
『キレ』を最大にするには
切開線に緊張を持たせる
というお話をしてきました。。。

そして

こういう たわんだ状況や

不均一に緊張を持たせた状態にならないよう

面で緊張を持たせる という事を心がけるというお話をしてきました。

では、何故 面で緊張させるかというと

  • 同じような力で
  • できるだけ長いストロークで
  • 一連の動きとして

切りたいからです

所長
所長

ぶっちゃけ

『ス〜っと切りたい』からなのです

では、どのようにすれば
面で緊張を持たせつつ『ス〜っと』切れるようになるでしょうか?

切らせているのは『左手』

前回もお話しましたが

術野を作っているのは

術者の左手、助手の右手、助手の左手 です。

刃物を持っているのは 術者 ですから

テンションをコントロールするのは

術者の左手 のみです

別の言い方をすれば
術者の左手以外は 動いてはいけない のです

  1. 助手の左右の手を固定し
  2. 自分の左手でテンションをコントロールし
  3. 一定のテンションに調節しつつ
  4. 『ス〜っ』と切る

これが術者のやるべき事です。

ここで重要なのは
コントロールをするのは あくまでも術者の左手なので
まず
1.助手の左右の手を固定し の部分で
テンションコントロールをしやすい助手の固定法を知っておく
ということです

助手をどのように使うか?

助手の左右の手は

このような直線的な引っ張らせ方をすると
有効なカウンターとして使えません。

前回もお話したように
助手の手を左右に開くようにしながら
助手側に引っ張らせ
自分の左手を手前に引くことで

助手側を底辺として 自分の左手を頂点とする
緊張のある二等辺三角形を作ることができます

この形さえできれば
助手は一定の力で引かせておけば
自分の左手の引き具合や方向を調節することで
メスを進めて行く部分のテンションコントロールができます

この時重要なのは

術者の左手、助手の右手、助手の左手 の関係が

ホームベース、レフト線、ライト線 の関係を維持している ということです

所長
所長

自分の左手がキャッチャー

助手の左右の手がレフトポール、ライトポールのイメージです

助手の立場で言うと

自分の左右の手の延長線上、クロスする位置に術者の左手が来るように引く

というイメージで引きましょう

切り進めながら 自分の左手で調整する

この状態で 右手にメスを持って切り進めて行く場合

レフト線側のテンションは抜けていきます

そこで、唯一 調整能力を持っている自分の左手に仕事をさせます。

切り進めて行くに従って
純粋にキャッチャー側に引くのではなく
少しずつ力をかけながら
徐々にわずかに1塁線(ライト寄り)に引く方向を変えていきます

最終的には
ライト線が右の方に移動していくことになります
(最終的には直線的なテンションに移行する訳です)

そうすることで
左手の位置を変えることなく
切開線上にかかる緊張を一定に保ちつつ引くことが可能になります。

更にコツ

また、自分の左手の使い方をワンランク上げるコツがあります。

前回のお話で
指を開きつつ引くことで

直線と直線で 面を作る と説明しましたが

キャッチャーの位置の左手も
指を開きつつ
IP関節を曲げるようにして手前に引く
ことで

三角形ではなく 面を台形にする事が出来ます

底辺に対立する自分の左手を
点 としてではなく 線として使う事で
面にかかる緊張を更に安定させることが可能になります。

所長
所長

この感覚は

筋鈎を使っての術野展開でも重要になってくるので

『キャッチャー目線』を早く身につけるようにしましょう

たぴぞう
たぴぞう

所長が
『レフト〜』『ライト〜』って言いながら

スキンフックや筋鈎渡してくる意味がわかりました!

たぴぞう
たぴぞう

『レフト〜』って言いながら右手に渡すから

今まで所長ってレフトとライト逆に覚えてるんだと思ってました〜😊

所長
所長

・・・・・・・

所長
所長

次回は、

筋鈎の使い方のコツと

テンションコントロールの解説動画をアップしますね。

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